しかし、ナレッジマネジメントツールにはいくつかの種類があり、機能や特長が異なるので、どのツールを選べばいいか迷っている方も多いのではないでしょうか。
本コラムでは、ナレッジマネジメントツールの種類や、選定ポイントを詳しく解説します。ぜひご参考にしてください。
ナレッジマネジメントとは、個々が持っている業務に関する知識やノウハウ(=ナレッジ)を組織全体で共有して、業務効率化や生産性向上をはかる手法です。
そして、ナレッジマネジメントを効率的に進めるために使われるツールを、ナレッジマネジメントツールと呼びます。ナレッジマネジメントツールを利用してナレッジを活用することが、業務効率化や生産性向上につながります。
ナレッジマネジメントについては、下記のコラムで詳しく解説しているのでご一読ください。
>>ナレッジマネジメントの意味を基礎から解説!実践手順や実例も紹介!
業務知識や経験が全体共有されず個人のみで保有されたままだと、業務がブラックボックスとなり、属人化しがちです。属人化を防止するためには、ナレッジマネジメントツールを利用して、知識を社内で蓄積・共有するのが効果的です。
また、一人の担当者のみが業務に関する知識を保有していた場合、その社員が異動したり退職したりすると業務に関する知識ごと失ってしまうおそれがあります。業務の滞りと品質低下を防ぐためにも、ナレッジマネジメントツールを使って知識を蓄積し、担当者が変わってもこれまでと同じように対応できる環境を構築することが重要です。
ExcelやWordなどのツールを使ってナレッジを蓄積することも可能ですが、手作業で情報を整理する必要があり、工数がかかります。また、蓄積したナレッジの中から必要な情報を見つけ出せない、情報へたどり着くのに時間がかかるなど、ナレッジを活用する場面での不便さが生じるケースが少なくありません。
その点、ナレッジマネジメントツールを利用すれば手軽に情報を蓄積できるうえ、多くの情報の中から必要な情報をスムーズに検索できるため、業務の生産性向上が可能となります。
ナレッジマネジメントツールの導入は、人材育成の効率化につながるというメリットがあります。たとえば、配置転換で社員が新しい業務に就く際、直接知識を伝えていると、教育に多くの工数が発生してしまいます。
ナレッジマネジメントツールを業務マニュアルとして活用すれば、社員が自ら検索して情報を得られるため、教育にかかる工数を削減できます。
ナレッジマネジメントツールは、大きく分けて3つの種類があります。
1.FAQツール
FAQはよくある質問を蓄積できるツールで、社員がわからないことを検索すれば解決策に関する情報へとたどり着けます。そのため、社員の教育工数削減や業務の効率化におすすめです。
2.社内wiki
社内wikiは業務に関する情報を社員が自ら書き込んでいく、社内専用のWikipediaのようなものです。社員が書き込み・編集できるため、多くの情報や最新の情報を蓄積できます。業務に関する情報の一元管理や、スピーディーな情報更新をおこないたいシーンでおすすめです。
3.社内SNS
社内SNSは主にコミュニケーションを目的としたツールですが、業務に関する情報共有にも利用できます。また、1対1のコミュニケーションが取れるため、社員同士のコミュニケーション促進や、部下のマネジメントにも利用できるなどのメリットもあります。
ナレッジ管理のためのデータベースについては、下記のコラムで詳しく解説しているのでご一読ください。
>>ナレッジベースとは?注目される理由、メリット、構築ツールを分かりやすく解説
ナレッジマネジメントツールを選定する際に重要となるのは、検索性の高さです。どれだけ多くの情報を蓄積していても、必要な情報に検索でたどり着けないと意味がありません。そのため、スムーズに検索ができる「検索性」に重点を置いてツールを選ぶのがおすすめです。
また、専門知識が必要なく、使いやすいというのも重要なポイントです。ツール自体の操作が難しく、作成や編集に大きな工数がかかるようでは、ナレッジが蓄積されていきません。ツールを選ぶ際は、検索性の高さと、使いやすさを意識して選ぶのがおすすめです。
パーソルテンプスタッフ株式会社は、人材派遣やアウトソーシング事業を手掛ける企業です。顧客の持続的な事業成長を目的に、BPO事業企画室がサービスの企画推進業務をおこなっています。
BPO事業企画室の設立当初は、組織自体も小さくプロジェクトの数もそれほど多くなかったため、メンバー間でのやり取りで課題は解決できていました。しかし、BPO市場の拡大とともに組織やプロジェクトが拡大したことから、事業部全体での体系的なナレッジマネジメントを実施する必要がでてきました。
ナレッジマネジメントツールの比較検討をするなかで、自由に検索してさまざまなページを回遊し芋づる式に関連情報をたどれるという理由で、弊社のHelpfeelがBPO運用におけるナレッジマネジメントに最適だという結論に達しました。
導入当初は社内に懐疑的な意見もあったものの、「ナレッジは正解を積み上げていくものではなく、各人の知見を持ち寄って磨いていくもの」というメッセージを発信し続け、運用が軌道に乗ってからは、「今まで探せなかった情報が見つかる」といった声が増え始めました。
現在、Helpfeelの編集は基本的にBPO事業企画室のメンバーがおこなっていますが、ナレッジを投稿してくれた人にはポイント還元するという制度を導入し、「みんなで使い、育てる」という文化の醸成を目指しています。
ナレッジの蓄積や共有に課題を感じている、ナレッジマネジメントツールの導入を検討しているという方は、ぜひHelpfeelについてお気軽にお問い合せください。