コロナ禍によって激増したECサイトの
問い合わせ件数を50%削減

株式会社ベルーナ

女性用の洋服が並ぶ店内のイメージ

「お客様の衣食住遊を豊かにする」という経営理念のもと、カタログやサイト通販事業をはじめ、多数の事業を展開する株式会社ベルーナ。コロナ禍によるEC利用者の急増。比例して増える問い合わせ対応と顧客体験の向上を両立する施策として、Helpfeelを導入。

問い合わせ数半減、お客様への返信時間半分、セッション数2倍

 

コロナ禍によるEC特需で、月間1万件まで問い合わせが激増。スタッフを増員しても対応が追いつかなかった

高橋様、伊藤様が所属するEコンタクトセンターは、ベルーナ様が運営するECサイトや楽天市場の店舗を利用するお客様のサポートを担っています。Eコンタクトセンターではメールおよびチャットのお問い合わせに対応し、電話対応は別の部署が行っています。

ECのお客様は40〜70代の女性が中心で、カタログや新聞の折込チラシからのご購入も多いため、お問い合わせいただくチャネルは電話が中心ですが、ECの普及とともにメールでの問い合わせは増加傾向にあります。

スマートフォンに表示されたECサイトと画面をタッチする女性の手

同社では、コロナ禍によるECへの特需で、ご注文が増えるとともに問い合わせが激増するという課題が生じていました。その件数は月間1万件を超え、オペレーターだけでなく管理職もメール対応をしなければ追いつかないほどの状況だったといいます。問い合わせ対応をするオペレーターを70名ほどに増やしたものの、お客様への返答に追われる日々が続いていました。

「本来なら、お客様が自分で調べて解決できるFAQやチャットシナリオなどを整備したり、問い合わせに早急に返答できるよう業務改善すべきだったと思います。しかしながら、あまりに問い合わせ数が多いため部門全体に疲弊感がただよい、その意欲が削がれてしまっていました」と、伊藤様は当時の厳しい状況を振り返ります。

belluna_img_2EC事業本部 Eコンタクトセンター 伊藤 俊様

転機が訪れたのは、2023年でした。

「圧倒的ミセスNo.1サイトの実現」という目的を掲げ、ECサイト『ベルーナ Online Store』を刷新することを機に、顧客満足度や利便性を向上させる施策のひとつとして、FAQを導入することになったのです。

それまでのECサイトにもFAQページを設置していたものの、検索機能がなく、お客様が欲しい情報に辿り着けずにお問い合わせいただくケースが多かったといいます。チャットボットもシナリオをメンテナンスしていなかったため、効果が出ていませんでした。

当時は、サイト上の機能の少なさも問い合わせ数を増やす一因になっていました。メルマガ停止や振り込み用紙の再発行などがお客様自身で行えず、希望する場合は問い合わせいただく必要があったのです。

こうした状況をふまえ、サイト刷新にあたっては、必要な機能を搭載するとともに、お客様が直感的な操作でFAQから欲しい情報を探せるようにし、問い合わせ件数を減らすことを目指しました。

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EC事業本部  Eコンタクトセンター 高橋 昌広様
 

FAQシステムを選定する際に重要視していたことは、「メンテナンスのしやすさと検索スピード、サポートの充実度合い」だったと高橋様はいいます。

複数のシステムを比較検討した結果、Helpfeelを導入することに決めたのは、これらの重点項目を満たしていたことに加え、意図予測検索機能によって、表記揺れにも対応できる検索性の高さでした。

「お客様がさまざまなキーワードを入力して検索しても欲しい情報に辿り着けるFAQページを作ることで、問い合わせを削減できる期待がもてました」(高橋様)

カスタマーサクセスのサポートがあることへの安心感も、決め手のひとつでした。

「当時はチャットのメンテナンスもできていない状況で、FAQ運用のノウハウにも乏しかったので、カスタマーサクセスと定期的にミーティングを行いながら一緒に運用を進められるのは心強いと思いました」(伊藤様)

カスタマーサクセスはデータドリブンな改善活動に欠かせない存在

2023年春、自社で運営するECサイトのうち『ベルーナ Online Store』にHelpfeelを導入。はじめに着手したことは、既存のFAQページやチャットからHelpfeelに移行するコンテンツの精査でした。

以前のFAQコンテンツは硬い文章表現が多かったという同社。お客様がFAQの内容をご理解いただきやすく、気軽に質問をして回答をもらうような印象になるよう、簡潔な表現に修正したり、画像を盛り込んだりしました。

PCとスマートフォンに表示された「ベルーナ」のFAQページベルーナが導入したFAQページ

より多くのお客様にFAQを利用してもらえるよう、ECサイト上の動線にも工夫を施しました。ポップアップ機能を使って、サイト動線上でお客様がつまずきやすい箇所にFAQを配置し、問い合わせフォームの埋め込み機能も活用したのです。

「問い合わせ前にこれでもかというほど自己解決を促すので、『これは問い合わせが減るだろう』と思いましたね。社内ではこの仕様を“追いFAQ”と呼んでいます」と、伊藤様は期待を抱いていたといいます。

 

FAQの運用にあたっては、Helpfeelのカスタマーサクセスが伴走しています。

「月次の定例ミーティングでは、データを元に次月のアクションを決めていくので、納得感があります。データ分析の方法もわかりやすく説明いただき、改善活動を着実に進められています」と、高橋様。

伊藤様も「カスタマーサクセスなくして、現在の運用は成り立っていない」とその効用を語ります。以前はFAQの改善活動が全くできていない状態だったところから、カスタマーサクセスからの定期的な支援が補助輪となり、運用体制を軌道にのせられたとのことです。

問い合わせが半減し、現場の雰囲気にも変化。自発的に業務改善の声が上がるように

ECサイト刷新とHelpfeel導入によって、大きな効果がすぐに表れたといいます。

「導入した翌月にはさっそく、問い合わせ率(問い合わせ数 ÷ 注文数)が2%削減したのです。現在は問い合わせ数が導入前の50%まで減少し、お客様へ返答するまでの時間もこれまでの半分に短縮できました」と、高橋様は具体的な実績を挙げました。

FAQページのセッション数も、以前の2倍に増加。お客様がよく見る箇所にFAQを設置していることに加え、歴代のECサイトにあった「ご利用ガイド」を思い切って削除し、シンプルにFAQに一本化したことも功を奏しました。

「削除を決めた当初はかなり不安がありましたが、現在のデータからはお客様がFAQで自己解決できているという結果が出ています」と、高橋様は改善活動の効果を語りました。belluna_graph

その他の面でも、効果を実感しているといいます。その一例が、インフォメーションの運用です。これまでは災害発生時やサービス変更、キャンペーンなどのインフォメーションをサイトに載せる際は大きな負担がかかっていました。インフォメーションの内容が社内で共有されていないことも少なくなかったため、Eコンタクトセンターから担当部門へ確認し、情報を整理したうえで社内申請を行う必要があり、サイトへ掲載するまで1週間かかってしまうことも珍しくありませんでした。

Helpfeelを導入した現在は、インフォメーションの記事さえ作ってしまえばお客様がいつでも見られるので問い合わせの削減につながっています。副次効果としてオペレーターも記事を読むことでインフォメーションの詳細を把握しやすくなっています。

こうした業務効率化によって新たなリソースが生まれたため、社内で問い合わせ内容の傾向を可視化できる仕組みを整備。すると、現場のオペレーターから自発的に業務改善案が出るようになったのです。オペレーターの方々も、問い合わせ削減によって業務に余裕が出たため、改善活動に意識が向いてきたといいます。

「以前の状況を思うと、センターとして大きくステップアップしていると感じます」と、伊藤様は組織の成長を実感しています。

Helpfeelで作成した記事の活用先も増えています。メールテンプレートにリンクを貼って運用を効率化したり、社内ナレッジとして他部門のメンバーが目を通したりしているのです。

高橋様は、「さらなる問い合わせ削減に向けて他部門とディスカッションする中でも、その中心にはHelpfeelがあります。『この内容をHelpfeelで掲載してほしい』と要望が挙がることが増えましたす。」と、FAQによる組織間連携の成果を語りました。

Helpfeelのデータをサイト改善に活用し、お客様の満足度をさらに上げていきたい

今後も引き続き、お客様がECで快適にお買い物ができるよう、直感的に操作できる「エフォートレス」なサイトを目指していきたいというベルーナ様。Helpfeelから得られたデータ(検索ログ)を有効活用し、お客様がご注文に至るまでにサイト内のどこでつまづいているのかを検証して、サイトの改善サイクルを回していきたいと考えているとのことです。

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最後に、ベルーナ様と同様の課題を抱えている企業へメッセージをいただきました。

「問い合わせ件数を減らそうとすると、あらゆる施策を打ち、改善活動をし続ける必要があります。その際、FAQ運用のプロであるカスタマーサクセスの伴走は欠かせないと実感しています。着手すべき施策と、その効果を明確にしながら運用できるからです」(高橋様)

運用面では、コンテンツの作りやすさにもメリットを感じているといいます。Helpfeelの編集画面がシンプルで操作性に優れていることもあり、FAQ記事の作成は高橋様と伊藤様の2名という少人数で運用できているとのこと。

高橋様は、「FAQシステムは導入して終わりではなく、そこからが本番。運用面までを見据えてスタートすることで大きな効果を得られやすくなるのではないでしょうか」と、FAQによる成果を生み出すポイントを語りました。


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