なぜ、キャンセル対応は8割減ったのか?
Hameeが構築した「検索ログ起点」のECサポートモデル

Hamee株式会社

iFaceのスマホケースとPixioのゲーミングモニターの写真

スマートフォンアクセサリー「iFace(アイフェイス)」やゲーミングモニター「Pixio(ピクシオ)」などのEC事業を展開するHamee株式会社。顧客ニーズを捉えたスピード感のある商品開発・展開により、若年層から高い支持を集めています。同社では2024年7月より、ゲーミングアクセサリー事業およびモバイルライフ事業、それぞれのFAQにHelpfeelを導入しています。

売上4~5倍も増員なし キャンセル問い合わせ8割削減 キャンセルにかかる物流コスト削減

若年層の「まず検索する」行動に着目。急成長下でも揺るがないテックタッチ型のEC運営へ

米山様の写真

支援部門 ロジスティクス&CS部 マネージャー 米山 満彦様

―― 貴社の事業とお二人の業務内容を教えてください。

米山様 当社は、Z世代を中心とした次世代の消費ニーズやインサイトを捉え、自分らしさを楽しめる商品を、企画から販売まで一貫して提供しています。

現在は、iFaceブランドを中心としたモバイルアクセサリーの企画・開発・製造を行い、自社ECサイトのほか、ECショッピングモール、雑貨量販店、家電量販店などへの卸販売を行っています。加えて、ByURブランドによるコスメティクス事業、Pixioブランドを取り扱うゲーミングアクセサリー事業、米国を中心としたグローバル事業にも取り組んでいます。さらに、不要なプラスチックをリサイクルするParallelPlasticsサービスなど、脱炭素社会の実現に向けた事業にも注力しています。

私たちロジスティクス&CS部は、これら全事業を横断的に支援する部門です。物流およびカスタマーサポート(CS)の全体最適化と顧客満足度の向上をミッションとしており、現在はゲーミングアクセサリー事業とモバイルライフ事業でHelpfeelを活用しています。

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 ゲーミングアクセサリー事業「Pixio」のFAQ(右)/モバイルライフ事業「iFace」のFAQ(左) 

―― Helpfeel導入の背景には、どのような課題があったのでしょうか?

米山様 ゲーミングアクセサリー事業では、以前は月間約100~200件のメール問い合わせを、他業務と兼任する1〜2名のスタッフで対応していました。しかし、推し活ブームを背景にカラーバリエーションを揃えたモニターの売上が急拡大し、問い合わせ件数は月間約1,000件に急増しました。KPIとしていた「当日中のメール返信」が守れない日も出始め、従来の対応方法では事業成長に追いつかない状況になりつつありました。

モバイルライフ事業でも同様に、新機種の発売時期には問い合わせが一時的に集中し、対応が逼迫する状況が生じていました。平時は回っていても、ピーク時に一気に負荷が跳ね上がる構造は共通しており、人員に依存する体制を見直す必要があると感じていました。

―― どのような問い合わせが多かったのでしょうか?

米山様 事業ごとに傾向は異なります。
ゲーミングアクセサリー事業では、設定方法や使い方に関する問い合わせが多く寄せられます。こうした内容は、FAQやナレッジコンテンツを充実させることで、よりスムーズな自己解決を促進できる領域です。

一方、モバイルライフ事業で扱うスマホケースは対応機種が多岐にわたるため、誤購入が生じやすいという構造的な課題があります。注文間違いによるキャンセル対応は月間約200件発生しており、これが現場には大きな負担になっていました。

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支援部門 ロジスティクス&CS部 高橋 未来様

―― Helpfeelを知ったきっかけと、導入した決め手を教えてください。

米山様 当社のお客様にはZ世代も多く、疑問が生じた際には、まずWebで調べて解決を図る行動が定着しています。こうした顧客特性を踏まえると、Web上でお客様自身が疑問を解消できるセルフサービス型のツールは、当社との親和性が高いと考えました。そうした中で、コールセンター向けの展示会に足を運び、Helpfeelを知りました。

導入の決め手は、大きく3つあります。
1つ目は、直感的に使え、あいまいな表現で検索しても目的の情報にたどり着ける「検索性」。
2つ目は、導入後も定期的な改善提案を受けられる「サポート体制」。
3つ目は、初期構築の大部分を任せられる「導入ハードルの低さ」です。

当社は過去に、初期構築時に社内で対応すべき作業が多く、システム導入が頓挫してしまった経験があったため、今回は「確実に運用に乗せること」を重視しました。

高橋様 立ち上げまでは3か月程度を想定していましたが、実際には約1か月半で構築が完了しました。既存のFAQの内容を共有するだけで、Helpfeel社側でFAQ記事を整備した状態まで構築してもらえたので、初期構築時は当社の工数はほとんどかからず、運用開始までスムーズでしたね。

検索ログが後押しした、対応設計の転換。
キャンセル問い合わせを8割削減、物流コストも最適化

  ゲーミングアクセサリー事業 モバイルライフ事業
FAQ導入の成果 ・自己解決率40%
・売上4〜5倍でも増員不要
・キャンセル問い合わせ8割削減
・問い合わせ率 5〜6%→4%
・往復送料など、物流コストの削減
FAQをハブとした仕組み 保証申請フロー
・FAQ記事から「保証申請フォーム」へ誘導
・必要な情報が網羅された申請が届き、聞き取り工数削減
キャンセルフロー
・検索ログからキャンセル需要を可視化
・FAQ記事から「キャンセル受付フォーム」へ誘導し、自己完結できるフローを構築
SEO効果 オーガニック流入60〜70% オーガニック流入50%


―― Helpfeel導入後、どのような変化がありましたか?

米山様 ゲーミングアクセサリー事業では、Helpfeel導入からわずか1か月で自己解決率(※1)が40%を達成しました。お客様の自己解決が進んだことで対応負担が軽減され、売上が4〜5倍に成長した現在も、増員することなく対応できています。
※1:FAQに到達したユーザーのうち、FAQ記事まで到達した人の割合(FAQ記事到達数÷FAQ到達者数)

特にインパクトが大きかったのは、モバイルライフ事業におけるキャンセル対応です。キャンセルに関する問い合わせは8割削減され、月間約200件あった対応が、現在は約40件まで減少しました。

―― 具体的にどのような施策を行ったのでしょうか?

米山様 従来はメールでキャンセル依頼を受け、スタッフが一件ずつ個別に対応していましたが、新たに「キャンセル受付フォーム」を設置し、お客様自身で手続きまで完結できる仕組みへ切り替えました。FAQを単なる回答集としてではなく、お客様を適切な手続きへ導く「ハブ」として活用し、専用の記事から受付フォームへ遷移できる導線を整えたのです。

キャンセル対応フロー FAQからキャンセル受付フォームへ自然に誘導 無駄な送料の発生を防ぎ物流コストを最適化

この意思決定を後押ししたのが、Helpfeelの検索ログでした。以前からフォーム設置の検討はしていましたが、「キャンセル」というキーワードが常に検索上位を独占している事実が可視化されたことで、課題の優先順位が明確になり、社内の合意形成が迅速に進みました。その結果、課題定義から1か月で新運用へ移行することができ、問い合わせ率(※2)も5〜6%台から4%台へと改善しています。
※2:注文数に対し、問い合わせが発生した割合(問い合わせ件数÷注文数)

高橋様 従来は一連のキャンセル対応を人力で回していたため、相応の工数がかかっていました。それを仕組み化したことで、作業負担は軽減されましたし、お客様にとっても待ち時間が解消され、ストレスの少ない顧客体験を提供できていると感じています。

また、以前はキャンセル依頼を受けてから発送停止の指示を出すまでにタイムラグが生じ、その間に発送準備が進んでしまう点も課題でした。発送待ちの荷物の中から該当商品を探し出したり、すでに発送済みの場合には受け取り拒否の個別対応が必要となったりと、ロジスティクス部門にとって大きな負担となっていました。さらに、発送後のキャンセルは不要な往復送料や再送費用が発生し、最大で通常の3倍の配送コストを当社が負担するケースもあったのです。

Helpfeelの検索ログをきっかけにキャンセル対応の仕組みを刷新できたことで、カスタマーサポートの業務効率化に加え、ロジスティクスにおける実コストの削減という成果にもつながりました。

インタビュー中の写真

―― その他に変化はありましたか?

高橋様 お客様とのコミュニケーションが効率化されたと感じています。ゲーミングアクセサリー事業でも、FAQ記事をハブにして、「保証申請フォーム」に送客しています。これまでは「保証対象か」という曖昧な質問から始まり、シリアルナンバーや不具合状況、購入時期、お客様情報などを何往復ものメールで確認していました。現在は、必要な情報がすべて網羅された状態で届くため、対応スピードが圧倒的に早まっています。

これを支えているのが、Helpfeelの「問い合わせフォーム機能」です。お客様がフォームに入力している内容にあったFAQがリアルタイムに表示されるため、送信直前まで適切なフローへ誘導できるようになりました。

米山様 Web検索から直接FAQ記事に来訪する方が増えている点も大きな成果です。流入経路を分析すると、ゲーミングアクセサリー事業では60〜70%、モバイルライフ事業では半数がオーガニック流入です。各ブランドサイトのメニューを経由する手間なく、ブラウザ検索からダイレクトにFAQ記事、つまり解決策へ到達できるようになりました。

最近では、ChatGPTなどの生成AI経由でFAQが参照されるケースもみられます。あらゆるチャネルから、お客様がストレスなく自己解決できる環境を提供できているのは、顧客利便性の観点から非常にプラスだと感じています。

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「Pixioのモニターが回転できるか」という質問に対し、ChatGPTはFAQを参照し回答

「問い合わせ削減」の先にある価値――
顧客の本音を捉え、AIで購入体験をアップデート

インタビューイーのお二人(写真)

―― サポート体制についてはいかがですか?

高橋様
 検索ログという客観的なデータは、私たちだけでは気づけない「お客様の本音」を教えてくれます。そのデータを読み解き、具体的な施策へ落とし込む上で、Helpfeelのカスタマーサクセスによるサポートは欠かせません。

特に印象的だったのは、ゲーミングアクセサリー事業の検索ログの分析です。「保護フィルムが付いているか」という検索が予想以上に多いと教えていただいたのです。社内で調査したところ、実は「モニターの端を保護フィルムと勘違いして、無理に剥がそうとしてしまう」という事象が起きていると分かりました。すぐにFAQ記事を追加したことで、トラブルの再発防止につなげることができました。

―― Helpfeelの運用で力を入れていることを教えてください。

高橋様 当社の商品は外国製が多く、同梱される取扱説明書は簡素なものが少なくありません。スマホケースのように直感的に使えるものもあれば、設置や取り付けに細かな手順を要する商品もあります。そうした情報の不足を補うため、現在は写真付きのFAQを積極的に作成しています。

モニターとアームの接続方法についてのFAQ記事

米山様 問い合わせが特に多い内容については、品質保証部に依頼して新たに写真を撮影し、FAQに掲載することもあります。Helpfeel導入前は、同様の問い合わせが続いても個別対応を繰り返すのみでしたが、現在では「この問い合わせが多いので、FAQに載せませんか?」と社内から自発的に改善提案が上がるようになりました。

―― 今後の展望をお聞かせください。

米山様 当社のお客様は新しいテクノロジーに親しまれている方が多く、ChatGPTなどのAIと対話する体験も日常の一部になりつつあります。こうした変化に伴い、カスタマーサポートのあり方も進化させていく必要があると考え、先日「Helpfeel Agent Mode」を導入しました。

期待しているのは、販売ページやFAQ、取扱説明書といった様々な情報を横断的に活用し、お客様の疑問を即座に解消することで、購入体験全体の満足度を引き上げることです。従来の「購入後のサポート」という枠組みを超え、検討段階から利用中まで、あらゆる接点でお客様が気兼ねなく情報を確認できる環境を実現できる点に、大きな可能性を感じています。

また、AIによる対応でも有人と同等の品質を維持できる仕組みが整うことは、顧客体験の安定化にも直結します。運用を通じて蓄積されるナレッジを糧に、より高度なサポートへと進化させていくことで、お客様がいつでも最適な情報にアクセスできる「理想の購入体験」を形にしていきたいですね。

―― 最後に、貴社と同様の課題を抱えている企業様へメッセージをお願いします。

高橋様 「新しいシステムの導入」というとハードルが高いイメージを持つかもしれませんが、Helpfeelは操作が直感的で馴染みやすく、IT専任の担当者がいなくても現場主導でスムーズに運用を開始できます。日々の対応で見えた気づきをFAQに反映させていくだけでも、着実な効果を感じられるはずです。

米山様 私たちも当初は「問い合わせ削減」を目的に導入しましたが、運用を経て、FAQは単なる効率化の道具ではなく「お客様の課題を発見する貴重な接点」であると気づきました。
今では顧客体験の向上はもちろん、物流コスト(ロジスティクスコスト)の削減など、想定を超えた成果につながっています。Helpfeelには、サービス全体の質を底上げしてくれる力があると確信しています。

* 本記事の内容、数値、所属・役職は、取材当時の情報です。


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