「今日の公演に間に合わない」をゼロに。
年間50万件の問い合わせと向き合い、3割削減を実現した
ローチケのサポート改革

株式会社ローソンエンタテインメント

音楽ライブの会場

音楽・スポーツ・演劇・レジャー施設・映画・航空券等、各種チケットを取り扱う「ローソンチケット(ローチケ)」を運営する株式会社ローソンエンタテインメント。同社のカスタマーサービス部門には年間50万件の問い合わせが寄せられ、開催に間に合う迅速な対応が求められています。こうした対応負担の軽減を目的に、同社は2025年3月、Helpfeelを導入しました。

問い合わせ総数50万件/年、メール対応件数導入半年で3割減、回答まで数日〜1ヶ月半から24時間以内

活況のエンタメ市場に、50万件の問い合わせ。
チケット購入対応は「連日100m走」

インタビューに答えるライブエンタメグループ カスタマーサービス部 部長 飯澤様の写真

ライブエンタメグループ カスタマーサービス部 部長 飯澤 領太様

―― はじめに、皆さんのご担当業務をご紹介ください。

飯澤様 私は全国にある地区拠点の統括に加え、2024年4月からカスタマーサービス部の責任者を務めています。着任当初、殺到する問い合わせに懸命に対応するメンバーを目の当たりにし、「お客様が不明点を自己解決でき、迷わずチケットを購入できる状態」を目指して取り組んできました。

照井様 私は現場の管理やエスカレーション対応など、カスタマーセンターの実務に長く携わってきました。昨年からは、飯澤の方針を反映させながら、現場責任者を務めています。FAQ運用も担当していますが、従来はメンテナンスできる者が私の他にはほぼいない状態でした。そこでHelpfeel導入を機に、より多くのスタッフが更新に関われる体制づくりを進めています。

鯨井様 2025年4月から当社にジョインし、主にお客様対応を担当しています。部内には家庭の事情により時短勤務で働くメンバーもいるため、現場責任者である照井を臨機応変にサポートし、柔軟な運営体制づくりに取り組んでいます。

―― Helpfeel導入までのいきさつや、それまでの課題についてお聞かせください。

飯澤様 国内のエンタメ市場はコロナ禍前を上回る活況で、当社のチケット販売額も2021年以降、毎年105~110%のペースで成長しています。それに伴い、問い合わせ件数も前年と同様のペースで増加しており、2024年度はメールだけで40万件、電話も合わせると50万件近い数が寄せられていました。月あたりでは、メールが3万件強、全体ではおよそ4万件規模の問い合わせが発生していました。

30名あまりのカスタマーサービス部のメンバーだけでは対応が追いつかず、2024年度は業務委託や派遣スタッフの方々にもご協力いただきましたが、それでも限界がありました。「連日100m走の勢いでマラソンしている」ような状況で、問い合わせからご回答までに長いときで1か月半かかることもありました。毎朝、対応待ちのチェックから始まる職場の雰囲気は重く、体調を崩すメンバーもいたほどでした。

事務所に「盛り塩」を置くほど切実な状況でしたが(笑)、最終的には問い合わせの絶対数を減らさない限り、サービス水準の維持は困難だ」という結論に至りました。そのためには、問い合わせ前にお客様が疑問を解消できるFAQの見直しが絶対条件だと考え、具体策の検討に入りました。

照井様 従来のFAQシステムは階層式で、お客様が自らトピックを探し当てる必要がありました。しかし、チケットの販売条件はイベントごとに細かく異なるのです。丁寧に場合分けすると階層が深くなり見つけづらくなり、一つにまとめれば今度は長文で読みづらくなる。この使い勝手の悪さが最大の課題でした。

そこで試したのが、問い合わせが集中する大型公演に専用の記事を用意し、ページトップからリンクを張るという改善策です。ただ、それでもカバーできる公演数には限りがあり、公開まで数日を要していました。チケット販売は即時性が求められるサービスであることから、新たなツールへの移行が適切だと判断しました。

全年代が使いやすい検索体験を追求。検索ログを武器に「ノーマークの課題」を先回りして解消

お話をするライブエンタメグループ カスタマーサービス部 副部長 照井様の写真

ライブエンタメグループ カスタマーサービス部 副部長 照井 玲様

―― さまざまなツールの中で、Helpfeelを選んだ決め手は何でしたか。

飯澤様 最大の理由は、「操作画面がシンプルで使いやすい」というお客様目線でのメリットでした。チケット購入は若年層の利用が多いイメージがあるかもしれませんが、実際には40~50代以上の方も多数いらっしゃいます。「分かりやすく、直感的に使えること」は、私たちにとって最優先の条件でした。その点、Helpfeelは要件を十分に満たしていました。

また、検索窓に入力した瞬間に回答候補が表示されるレスポンスの速さも魅力的でした。検索ボタンを押して結果表示を待つ煩わしさがなく、試用を通じて検索体験の良さを確信しました。

照井様 以前のFAQでは、深い階層にある回答に誘導するためにチャットボットを併用していましたが、チャットボットにも最新情報を反映させる必要があり、情報の二重管理が大きな負担になっていました。その反省から、「目的の記事に直接到達できること」と「導入後のサポート体制」を重視しました。

加えて、大型公演には問い合わせが集中しますから、FAQのトップページに特定記事へのリンクを柔軟に配置できることや、PV数ではなく記事数ベースの料金体系であることも、継続的な運用を見据えた際の決め手となりました。

―― Helpfeel導入後の状況や、現在の運用体制について教えてください。

照井様 FAQの記事数で言うと、約270件の記事をHelpfeelに移行して運用をスタートしました。現在は、音楽・スポーツ・演劇といった公演などのチケット関連と、航空券などの旅行関連を中心に、合計およそ340記事を公開しています。増加分の多くは、部内で分担して作成を始めた「公演単位の専用FAQ」です。

FAQトップページ画面 上部に公演単位の専用FAQが並んでいる

ローソンチケットのFAQページ

FAQで解決できない場合は問い合わせフォーム経由で対応していますが、問い合わせピークはイベントスケジュールからある程度は予測できます。たとえば人気アーティストの先行予約日には、専用の担当者を割り当てて効率的に回答を進めています。

もっとも想定外の行動も少なくありません。ある公演用に専用フォームを設けていても、たまたま見つけた別公演のフォームから問い合わせが入ることもあります。緊急性の高い内容を取りこぼさないよう、先入観を持たずに全件を確認する体制を整えています。

鯨井様 こうした場面で役立っているのがHelpfeelのダッシュボードです。FAQで実際に検索されたキーワードや、対応する回答を何も提示できなかったケース(nohit)がリアルタイムで集計されるため、これまでノーマークだった対応の手がかりがつかめます。

お客様が何を知りたいのか、仮説を立てて素早く動くための材料になりますし、必要に応じて新たなFAQ記事をその場で作成・公開できるスピード感も助かっています。

照井様 FAQ運用のKPIとしては、「問い合わせ数の削減」を最重要視しつつ、アーティストの具体名検索などで高くなりやすい「nohit率の低減」にも取り組んでいます。また、各FAQ記事の末尾にある「この記事で疑問は解決しましたか?」ボタンの選択率を指標に、継続的な記事改善を行っています。

「真っ暗だった世界が色づいた」
導入半年余りで、最終目標の“五合目”に到達

お話しするライブエンタメグループ カスタマーサービス部成美様の写真

ライブエンタメグループ カスタマーサービス部 鯨井 成美様

―― メール対応の削減と回答を迅速化という目的に対し、どのような効果がありましたか?

飯澤様 Helpfeel導入後、問い合わせの導線設計を見直し、FAQを必ずタッチポイントとして挟んだうえで、問い合わせフォームへ遷移する仕組みに変更しました。あわせて、FAQに記載している内容以上の案内が不要な問い合わせについては、FAQ内で完結させる運用に切り替えました。

こうした取り組みの結果、前年同月比で月間約9,000件の削減を実現しています。従来、月間3万件を超えていた件数を2万件まで抑制することを最終目標としていますが、すでに2万2,000件まで迫った月もあり、削減率は最大で約3割に達しています。導入後の平均値で見ても月間2万5,000件前後で推移しており、半年あまりで目標の“五合目”まで到達したことになります。

お問い合わせ数が導入前と比較して最大30%削減し、半年後には約9,000件減少したことを示すグラフ

問い合わせの総量が減ったことで、回答までの時間も確実に速くなりました。具体的には、「公演当日午後4時のお問い合わせ」といった、
以前であれば開催に間に合わなかったようなケースでも、迅速にご案内ができるようになっています。

また、主催者への確認を要するケースでも、即日回答できる事例が増えました。チケット事業全体で「24時間以内の回答」という目標を掲げ、営業サイドの協力を得やすくなったこともありますが、何よりカスタマーサービス部に余力が生まれたことで、進捗管理をきめ細かく行えるようになったことが大きく寄与しています。

―― そのほかに実感されているメリットはありますか?

照井様 「真っ暗だった世界に色がついてきた」と感じるほど、職場環境の安心感が大きく変わりました。

昨年は、今日・明日の公演に間に合わせる対応を連日時間ギリギリまで続けており、「このFAQ記事は内容が古い」と分かっていても、修正に手をつける余裕がありませんでした。現在はようやく立ち止まり、改善しながら業務を進められるようになっています。部署のメンバーに対しても、「お客様目線で見たときにサイト表示で分かりにくいところはないか」「日々の業務に課題はないか」と問いかけると、前向きな提案が出てくるようになりました。他部署とも連携した改善も進み、お客様の満足度向上はもちろん、オペレーターの心理的負担の軽減にもつながっています。

飯澤様 目の前の対応に追われる状態を脱したことで、先回りして問い合わせの原因を取り除く「攻めの対策」に転じられたことは、大きな変化です。職場に明るい朝の挨拶が戻り、盛り塩も今では笑い話です。Helpfeel導入後に入社した鯨井には、想像できないくらいの変化かもしれません。

鯨井様 当社はすべての商材が委託販売であるため、他業界と比較して確認に時間を要する問い合わせが多い傾向があります。そうした中でも、Helpfeelを活用して迅速な告知や対応ができる仕組みが整ってきたのは現場の大きな支えになっています。

問い合わせ対応からサービス改善へ。
VoCをつなぐカスタマーサービス部の次の役割

ローソンエンタテインメント社のエントランスに並ぶ3人の写真

―― 最後に、今後のHelpfeel活用に向けた展望をお聞かせください。

飯澤様 まずは引き続き、FAQとしての利便性向上を図る予定です。特にアーティスト名については、正式なアルファベット表記だけでなく、カタカナや略称で検索しても確実にヒットするよう、Helpfeel側と協力しながらチューニングを進めていくつもりです。

今後は、カスタマーサービス部の立ち位置そのものも、少しずつ変化していくと考えています。たとえば「小学生以下の子どものスマートフォンチケットの購入方法」は、しばしば問い合わせが集中しやすいトピックの一つです。FAQを準備するだけでなく、営業サイドに「開催告知の注意事項として、目立つように掲載してほしい」と働きかけるなど、お客様の声、いわゆるVoCを社内へとつなぐ橋渡し役として、より上流のサービス改善にも関与していけるでしょう。

照井様 当社からお伝えしたい情報が、よりスムーズにお客様へ届くよう、導線設計やFAQ記事の内容にもまだ改善の余地があると感じています。そこで、過去の問い合わせデータをAIで分析して、改善のヒントを得る「Helpfeel Analytics」のトライアルを近く予定しています。

並行して、社内メンバーにもHelpfeelの各機能を習熟してもらいながら、既存記事のメンテナンスを進めていくつもりです。特に長文の記事は目次やページ内リンクを活用して読みやすさを高め、「確実に疑問を解決して帰っていただけるFAQ」にしていきたいと考えています。

鯨井様 お客様満足度を突き詰めて考えると、理想は「チケットを購入するために、わざわざ問い合わせをしなくてよい」こと、さらに言えば「FAQを見なくても安心して使える」サービスだと思います。

Helpfeelを活用して現行のサービス内容を分かりやすく伝えていくのはもちろんですが、実際に現場で対応していると、電子チケットの仕組みなどは、慣れない方にとって難しすぎると感じる場面もあります。問い合わせ対応に余力が生まれた今だからこそ、その知見を生かし、ローソンチケットのサービスそのものを、より使いやすい形へと改善していくことにも貢献していきたいと考えています。

* 本記事の内容、数値、所属・役職は、取材当時の情報です。


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