エンタープライズサーチとは
エンタープライズサーチとは、社内に蓄積された膨大なデータを、Google検索のように簡単に探せるシステムのことです。
従来の検索機能では、限られたフォルダのタイトル検索はできても、ファイルに書かれている本文内を検索することはできませんでした。
ひとつひとつファイルを開いてみたり、あちこちのフォルダで検索したり…探しているうちに数十分経っていた!ということも。
一方、エンタープライズサーチであれば、フォルダの垣根はもちろん、タイトルだけでなくファイルの本文を含む全文を検索できるようになります。
エンタープライズサーチを活用して「探す時間」を限りなくゼロに近づけ、余った時間でより付加価値の高い業務に取り組めば、業務効率も向上できます。
エンタープライズサーチの仕組みと特徴
一般的なエンタープライズサーチの基本的な仕組みは以下の通りです。
- クローラー(社内のデータを巡回して集めるロボット)がデータを収集・整理する
- インデックス化(検索用の目次を作成)して検索速度を向上させる
- ユーザーが検索すると、関連情報を瞬時に表示
まずクローラー(社内のデータを巡回して集めるロボット)が社内のデータを収集し、それをインデックス化(検索用の目次を作成)します。
クローラーのデータ収集とインデックス化で検索基盤を整え、準備完了。ユーザーがキーワードを入力すると、関連情報を瞬時に表示できるようになります。
これにより、エンタープライズサーチは「どこに何があるかわからない」問題を解決し、必要な情報を即座に取得できるようになります。
エンタープライズサーチと他の検索システムの違い
エンタープライズサーチと他の検索システムの違いは、社内の膨大なデータをまとめて検索できる点、そしてアクセス先を権限により仕分けられる点にあります。
エンタープライズサーチと他の検索システムの主な違いを以下にまとめました。
比較項目 | エンタープライズサーチ | 一般的な検索システム | |
1 | 検索対象 | 社内サーバー・クラウド・社内ポータルなど広範囲 | 特定のフォルダやアプリ内のみ |
2 | アクセス制御 | アクセス権限に応じた検索結果を表示 | アクセス制御なし、すべてのデータが対象 |
3 | 検索制度 | 高度な全文検索・あいまい検索・サジェスト機能を搭載 | 単純なキーワード検索が中心 |
4 | 検索速度 | 事前にインデックス化され高速検索が可能 | 検索対象が多いと遅くなる |
5 | 統合機能 | 他の社内システムと連携しやすい | 基本的に独立して動作する |
6 | 導入の手軽さ | 要件に応じてカスタマイズできるが、導入に多少時間がかかる | すぐに利用可能だが、カスタマイズ性が低い |
エンタープライズサーチを導入するメリット
エンタープライズサーチは、単なる検索機能ではなく、企業の情報活用を大きく変えるツールです。
エンタープライズサーチを導入することで得られるメリットを7つ紹介します。
- アクセス権限に応じた検索結果の提供(セキュリティ強化)
社員ごとの権限に基づいて閲覧可能な情報のみを表示するため、情報漏洩のリスクを抑えられます。 - 社内のあらゆるデータを横断検索
ファイルサーバー、クラウドストレージ、メール、チャット、ナレッジベースなど、複数のデータソースを一括検索できます。 - 全文検索とあいまい検索の対応
ファイル名だけでなく、文書の内容まで検索対象になり、表記のゆれや類義語も考慮できます。 - 検索時間の大幅な短縮
事前にインデックス化することで、数百万件のデータでも瞬時に検索が可能です。。 - OCR機能による画像・スキャン文書の検索
画像やスキャンされたPDFに含まれる文字も検索して回答を導きます。 - ナレッジ共有の促進
過去の資料やノウハウがすぐに見つかるため、属人的な業務を減らし、組織全体の生産性向上につながります。 - 生成AI(RAG)との連携による高度な情報活用
検索結果をもとに、生成AIが正確な回答やレポートを自動作成できます。
エンタープライズサーチを賢く選ぶポイント
エンタープライズサーチは、社内情報の検索効率を高める重要なツールです。選ぶときは、会社の状況に応じて以下のようなポイントをチェックすると良いでしょう。
- 複数のファイル形式に対応している(Word、PDF、画像など)
- 使いやすい検索機能がある(全文検索やあいまい検索など)
- 操作が直感的で、画面が見やすい
- セキュリティ対策が整っている(アクセス権限管理やログ記録など)
- サポート体制が充実している
- 導入前のトライアルで事前に操作感を確認できる
エンタープライズサーチで情報活用を加速
エンタープライズサーチは、社内の情報を一瞬で検索できる強力なツール です。検索時間を短縮し、ナレッジ共有を促進することで、業務の生産性向上やDX推進に貢献します。
さらに、FAQサイトや社内ポータルにおける情報検索を改善するには、エンタープライズサーチ技術を活用した「Helpfeel」 のような社内ナレッジ検索システムも有効です。自然言語処理を活用した検索技術により、どんな表現で検索しても必ず利用者が求める情報に素早くアクセスできる環境を構築できます。
エンタープライズサーチの導入をお考えの方は是非「Helpfeel」をご検討ください。