チャットボット(Chatbot)とは?仕組みやメリット・デメリットを解説

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この記事でわかること

  • チャットボットとは、質問に自動で回答・対話してくれるツール
  • 問い合わせ数が多い・対応の負荷が大きい場合は導入が効果的
  • 導入の手間と専門知識が必要
  • 選定の4つのポイントは、費用対効果・運用体制・必要機能・サポート体制
  • チャットボット以外の問い合わせ工数削減方法「FAQ」

チャットボット(Chatbot)は、近年Webサイトやアプリで目にする機会が飛躍的に増えたツールです。どのような種類があるのか?導入の際に気をつけなければならないことは何か?本コラムでは、チャットボットの仕組みや選び方、メリット・デメリットを、わかりやすく解説していきます。

目次

チャットボットとは?

チャットボットとは、ユーザーがチャット(chat)上で送信したメッセージに対して、ロボット(bot)が自動で回答・対話してくれるツールのことです。WebサイトのTOPページで「お困りごとはありませんか?」と表示される入力エリアもそのひとつです。

近年はWebサイトに限らず、あらゆる場所でチャットボットが活用されています。たとえば、JR線・高輪ゲートウェイ駅に設置されている多言語案内サイネージにも、AI搭載型のチャットボットが使われています。あらかじめ設定されている質疑応答集にしたがった回答を表示することはもちろん、行動経済学や顧客対応ノウハウを活かして、駅利用者の気持ちに寄り添ったおもてなしを実現しています。

このように、今日ではチャットボットはただの自動応答プログラムではなく、精度の高いコミュニケーションを通じて私たちをナビゲートする存在として活用され始めています。

なぜチャットボットなのか?導入のメリット

チャットボットは、困りごとを抱えたユーザーの問題をチャット形式で自動的に解決するツールです。そのため、導入によって問い合わせ対応工数を大幅に削減できる可能性があります。

「自己解決できる軽微な問い合わせ対応に忙殺され、本来注力するべき業務に集中できない

「すでにカスタマーサポート部門の負荷が大きく、今後の事業成長に耐えられるか不安

このような課題に直面している場合、24時間リアルタイムで質問に自動回答してくれるチャットボットの導入は有効な解決策になります。チャット上での自動回答によって、有人で対応するべき問い合わせ件数を減らし、カスタマーサポート業務を効率化できるからです。加えて、顧客満足度の向上やコンバージョン率の向上といった効果も期待できます。

チャットボットの種類:「ルールベース・シナリオ型」と「AI型」の違い

チャットボットには、大きく分けて「ルールベース・シナリオ型」と「AI型」があります。

ルールベース・シナリオ型とは?

あらかじめ用意・設定しておいた質問と回答(シナリオ)をもとに、ロボットがユーザーに対応します。

一般的なWebサイトでよく見られるのがこのルールベース・シナリオタイプです。「〇〇の使い方を知りたい」や「〇〇の申込方法を知りたい」などの選択肢から当てはまるものを選ぶと、それに紐づく回答をチャットボットが返すという仕組みです。

基本的には「あらかじめ登録されている質問」にしか対応できないため、質問と回答が定型または一問一答で事足りる場合に重宝します。

後述するAI型と比べて仕組みがシンプルなので、構築が容易で、コストを抑えて導入できます。

AI型とは?

AIを搭載したチャットボットです。「人工知能型」「機械学習型」とも呼ばれます。

対応を繰り返すことでデータを蓄積・学習し、ルールベース・シナリオ型に比べてより複雑な質問に対応したり、回答の精度を高めたりできるのが特徴です。冒頭で挙げた、駅で採用されている案内サイネージや、iPhoneのSiriといった「AIアシスタント」もAI型チャットボットの応用例です。

ルールベース・シナリオ型より自然で複雑な対話が可能ですが、導入・運用コストがかかります。また、AIは学習を経てようやく複雑な対話ができるようになるので、学習するまでの対応精度は高くありません。あらかじめ教師データを用いて学習を行ったうえで、実際の運用を通じて学習データを蓄積しながら精度を向上させていく必要があります。

チャットボット導入が効果的なのはどのようなケース?

問い合わせ件数が多く、定型的な問い合わせが大半を占めている

営業やカスタマーサポートに寄せられる問い合わせ件数が多く、そのために人手や時間が足りないケースです。チャットボットを導入すれば、これまで有人で行っていた問い合わせ対応を自動化できるので、、業務効率化にともなう人手不足の解消につながります。

ロボットだけでは対応しきれない複雑な質問やイレギュラーな問い合わせが寄せられたとしても、まずはチャットボットが一次受けとして機能します。そして、どのような主旨の質問なのかあらかじめヒアリングしたり、適切な担当者に振り分けたりするため、有人対応への切り替えがスムーズです。

特に、定型的な問い合わせが多い場合にはチャットボット導入の効果が生まれやすいです。前述の通り、チャットボットはあらかじめ決められたシナリオにしたがって自動回答するツールです。そのため、「同じような内容の問い合わせばかり寄せられている」という場合には、その問い合わせ内容にしたがったシナリオを作成し、チャットボットに回答を任せることで、有人対応するべき問い合わせ件数を大幅に削減できるのです。

チャットボットを導入する際の注意点は?

多くは導入に手間と時間、専門知識が必要

自動対応を可能にするために質問と回答を設定し、自然な会話ができるか挙動を検証・調整する必要があります。チャットボットが自然にコミュニケーションできるようにするには、過去の応対履歴や顧客対応マニュアルなどを参考にしつつ、適切なシナリオを設計する必要があります。また、一度シナリオを設計して終わりというわけではなく、実際の運用を通じて分析と改善を繰り返しながら精度を高めていく必要があります。

また、AI型のチャットボットの場合には、適切な教師データの準備や、継続的な運用を通じた学習が必要になります。そのため、特に初めてチャットボットを導入するという場合には効果の創出までに時間を要してしまうというケースが珍しくありません。。仮に、適切なシナリオを準備しないままチャットボットの運用を開始してしまうと、「その質問には対応していません」という無意味な回答ばかりのチャットボットができあがり、かえって顧客体験の悪化や顧客満足度の低下を招いてしまうおそれもあります。

チャットボットを選ぶ際にチェックすべき4つのこと

1. 適切な費用対効果を見込めるか?

「せっかく導入したのに思ったほどの効果が出なかった」
「チャットボットの利用料金に効果が見合っていない」

チャットボット導入後、このような状況に陥らないようにするためには、費用対効果の検証を徹底しましょう。

チャットボット導入で月間何時間分の工数削減になるか、生産性にどれくらい差が出てくるのか、有人対応するべき問い合わせ件数を何割削減できるのかといった要素を試算しておく必要があります。導入費用と照らし合わせたうえで、費用対効果の見合ったチャットボットを選定しましょう。

2. 運用できる体制が整っているか?

前述の通り、チャットボットの導入にあたってはシナリオ作成をはじめとして様々な専門的な知識が必要です。社内にチャットボットの導入経験があるメンバーがいない場合には外部の専門家の手を借りることになります。

チャットボットを提供しているベンダーの中には、シナリオの作成や、Webサイトやアプリへの導入をサポートしてくれるベンダーもあります。自社にチャットボット導入の経験者がいない場合は、こうしたサポートを受けられるベンダーや代理店のチャットボットを選ぶと安心です。

3. 必要な機能を備えているか?

チャットボットによって機能がさまざまなので、導入しようとしているツールが自社の求める機能を備えているか、事前に確認しておく必要があります。

たとえば、問い合わせ対応をした後に、その顧客データを既存の顧客管理システムに連携させたいとします。その実現には、外部サービスやアプリケーションとAPI連携できる機能が必要です。顧客対応業務全体のフローを俯瞰した上で、必要な機能を洗い出しておきましょう。

4. 導入後のサポート体制が整っているか

「シナリオの設定方法がわからない」
「シナリオを動かしてみたら、予期せぬ処理が発生してしまった」
「Webサイト上で適切にチャットボットウィンドウが表示されない」
「CRM(顧客関係管理)ツールとのデータ連携を正常に実行できない」

チャットボット導入後には、このように様々なトラブルが発生する可能性があります。そのため、ベンダーや代理店側のサポート体制が整っていることは非常に重要です。もし、「導入支援は行うが、導入以降のサポートは対象外」であれば、問題解決を自社で行わなければなりません。ツール選定の際には、希望通りのサポートが受けられるか、ヘルプデスクやサポート体制が整っているかにも注目しましょう。

たとえば、海外製ツールの場合、「サポートは一切対応していない」「サポートはしているが日本語には対応していない」といったことが珍しくありません。

サポートに対応している場合でも、「月に◯回まで対応可能」「相談1回ごとの従量課金制」「メール相談のみ」「無料でいつでもサポート」など、ベンダーによって対応が違うので注意しましょう。落とし穴として「導入後もサポートします」と言っていたにもかかわらず、コールセンターにまったく繋がらずサポートを受けられないこともあるので、ツール比較サイトで口コミを確認しましょう。

チャットボット以外に問い合わせ工数を削減する方法はある?

チャットボットはテキストで会話するだけの単純なツールに感じますが、実際の仕組みは複雑で、導入には費用も手間もかかります。

チャットボットの導入を検討している場合、その多くが問い合わせ対応にまつわる業務の効率化、自己解決を促せる軽微な問い合わせの削減といった課題を抱えていると考えられます。問い合わせ対応の工数を削減する手段はチャットボットだけなのでしょうか?

実はチャットボット以外にも多くの手段があります。その中でも、王道なのがFAQシステム(FAQツール)です。

FAQシステム(FAQツール)とは?

FAQは「Frequently Asked Questions」の頭文字を取った言葉で、一般的には「よくある質問」と訳されます。そして、質問をQ&A形式にまとめたページのことをFAQサイトやFAQページと呼び、FAQサイトに蓄積された情報を顧客にとって使いやすくするための橋渡しを担うのがFAQシステム(FAQツール)です。

Q&Aを羅列しただけのFAQサイトは、顧客にとっては必要な情報を探しにくく、使いづらいのが実情です。FAQシステムは顧客の意図を汲み取り、顧客が困った時にその場で自己解決を促すことで、顧客の目的達成を支援し、満足度を向上させます。さらに、カスタマーサポート担当者が本来時間をかけて対応すべき問い合わせに人的リソースを集中させられます。

チャットボットとは共通点もありますが、FAQシステムは導入・運用が非常に簡単であることが魅力です。FAQシステムはチャットボットと異なり、導入に専門的な知識を必要としません。また、UI(インターフェース)も直感的であることが多く、カスタマーサポート担当者など非IT人材でも簡単に操作できます。

FAQシステムとチャットボットの違いや共通点は、下記のコラムで詳しく解説しているのであわせてご一読ください。

 

問い合わせ対応の工数削減には、チャットボット以外にも選択肢があります。中でもFAQシステムは「操作が簡単」「比較的短時間で構築可能」「専門知識不要」なため、ITツール初心者でも安心です。

問い合わせ対応の工数削減にお悩みの企業担当者様は、FAQシステムも視野に入れてみてはいかがでしょうか。

「FAQシステムについてさらに知りたい」
「問い合わせ対応工数を削減したい」
「カスタマーサポート業務の効率化/負担軽減が課題である」

このようにお考えの企業様は、ぜひお気軽にご相談ください。

著者
Helpfeel
どんな質問にも答えられる本当に役に立つFAQシステム「Helpfeel(ヘルプフィール)」。お客様の質問になんでも答え、CS担当者やコールセンターの負担を削減します。